6月のフラワーエッセンスの花 近縁種の開花情報 その5

今回と次回で、セリ科の近縁種を2つご紹介いたします。

 

《アンジェリカ》

セリ科シシウド属 〈別名〉ガーデンアンゼリカ、ワイルドセロリ

〈和名〉セイヨウトウキ( 西洋当帰)

 

学名はラテン語の「天使」とアークアンジェリカ「大天使」を表します。

(近縁種ハマウド)

 

アンジェリカは寒さに大変強く、アルプス、ピレネー、ボヘミア、シベリア、グリーンランドの湿原やアルザス地方が元々の分布地でしたが、今ではヨーロッパ他では帰化植物となっています。

 

種子は精油に、

根茎や種の乾燥粉末はハーブティーにされます。

 

薬効の素晴らしさから古くより「天使のハーブ」「魔女の霊薬」と言われています。

 

2メートルになる大型の草で、二年草です。(二年目に花を咲かせます。)

開花期は6月から8月。

 

花は5花弁、雄しべも5本です。受粉は昆虫の手を借ります。

近縁種のハマウド(浜独活)にも、赤いストライプのカメムシがたくさんいました。

 

近縁種のハマウドは日本の在来種です。

他にアシタバや当帰も同じ時期に開花しますが、

シシウドは8月から11月です。

人の背より高くそびえる姿はまるで大天使のようです。

 

植物観察担当 佐々木 

 

《追記》

*アンジェリカは世界的に薬用目的での栽培も多いのですが、ハンガリーではレッドリストに入っています。

 

*精油は麝香の香りがする香水になります。

 

*ホルモン分泌の調整作用から"女性の為の朝鮮人参"と呼ばれ、アルコール依存症の治療にも使われます。

 

*漢方の当帰も近縁種です。